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暖色・寒色とは?色の与える印象と使い分け方を解説

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暖色・寒色とは?色の与える印象と使い分け方を解説

飲食店のロゴは赤やオレンジ、金融機関のロゴは青系が多いと感じたことはないでしょうか。

これは偶然ではなく、色が持つ「暖色(だんしょく)・寒色(かんしょく)」という性質が関係しています。

この記事では、暖色・寒色とはそれぞれどんな色を指すのか、そしてWebデザインだけでなくファッションやヘアカラー、インテリアなど身近な分野でどう使い分けられているのかを、幅広く解説します。

基本の理解

まずは暖色・寒色・中性色がそれぞれどんな色で、どんな印象を与えるのかを整理します。

暖色・寒色とは何か

赤・オレンジ・黄色など、火や太陽を連想させ暖かさを感じさせる色を「暖色」、青を中心とした、水や空を連想させ涼しさを感じさせる色を「寒色」と呼びます。

上段に赤・オレンジ・黄色の暖色のスウォッチ、下段に水色・青・紺の寒色のスウォッチが並んでいる図

色相環(色を順番に並べて輪にした図)で見ると、赤・オレンジ・黄色のグループと青のグループのちょうど中間に位置するのが緑や紫です。

PCCSの24色相環の図(リング状)。円周上に24色が均等に配置されている

緑や紫は、温かさも涼しさもあまり感じさせない「中性色」と呼ばれます。

暖色は「温かい」「元気」「活発」、寒色は「涼しげ」「落ち着き」「信頼」といった印象を、見ただけで直感的に与えます。

さらに、暖色は実際の位置より手前に飛び出して見え、寒色は奥に引っ込んで見えるという視覚効果もあります。

例えば、クリックしてほしいボタン(CTA)には手前に飛び出して見える暖色を使うと目立たせやすく、背景には奥に引っ込んで見える寒色を使うと圧迫感を抑えられます。

この距離感の錯覚については、進出色・後退色という別の考え方でより詳しく扱われています。

身近な分野での暖色・寒色の使われ方

暖色・寒色の考え方は、Webデザインだけでなく、ファッションやヘアカラー、インテリアなど幅広い分野で活用されています。

ファッションでの使い分け

服のコーディネートでも、暖色系(赤・オレンジ・黄色)はカジュアルで元気な印象、寒色系(青・紺)はきちんとした落ち着いた印象を与えるとされ、TPOに合わせて選ばれます。

肌や髪、瞳の色から似合う色を診断する「パーソナルカラー」という考え方では、イエローベース(黄みがかった肌)の人は暖色系が、ブルーベース(青みがかった肌)の人は寒色系が似合いやすいとされています。

ヘアカラーでの暖色系・寒色系

美容院のヘアカラーでも「暖色系カラー」「寒色系カラー」という呼び方が使われます。

オレンジブラウンやピンクベージュのように赤みのある色みは暖色系、アッシュやマットのように青み・緑みを含む色みは寒色系に分類されます。

日本人の髪はもともと赤み・オレンジみを持っているため、ブリーチなしで寒色系のカラーを入れても、地毛の赤みに負けてくすんだ発色になりやすいと言われています。

寒色系の発色をしっかり出したい場合は、事前にブリーチで赤みを抜いておく必要があります。

インテリアでの使い分け

部屋づくりでも、リビングやダイニングなど家族が集まる場所には、暖色系の照明や小物を使うと居心地の良い雰囲気になりやすいとされています。

寝室や書斎など、リラックスしたい・集中したい場所には、寒色系を使うと落ち着いた空間になりやすいとされています。

照明の「電球色」(赤みを帯びた温かい光)と「昼光色」(青みを帯びた光)という呼び方も、この温度感の違いを表しています。

Webデザイン・サービスでの使い分け

サービスや商品が伝えたい印象に合わせて、色の系統を選ぶことができれば、「なんとなくこの色」ではなく「暖色系にすることで元気な印象を狙った」というように、色選びの理由を説明できるようになります。

実際に、飲食店や食品関連のサービスでは食欲や活気を感じさせる暖色系が、金融・医療・IT系のサービスでは信頼感や清潔感を伝える寒色系がよく使われています。

左は暖色(オレンジ・赤)を使った飲食系サイトのモックアップ、右は寒色(青)を使った金融系サイトのモックアップを並べた図

赤やオレンジは、熟した果実や温かい料理、燃える炎などを連想させ、食欲や活気を刺激すると言われています。

一方で青は、澄んだ水や空、冷静さを連想させるため、リスクを避けたい金融機関や、正確さが求められるIT・医療系のサービスと相性が良いとされています。

暖色・寒色のどちらも使わず、中性色を中心にまとめて主張の少ない落ち着いたデザインにするという選択肢もあります。

実践のポイント

暖色・寒色の考え方を使うときに気をつけたいポイントと、よくある疑問を紹介します。

注意点・よくある間違い

  • 「暖色=元気」「寒色=信頼」という組み合わせをただ丸暗記して当てはめるだけでは、実際のデザインの目的に合っているか判断できません。伝えたい印象から逆算して選ぶことが大切です。
  • 暖色・寒色だけで印象が決まるわけではありません。例えば同じ「赤」でも、鮮やかで明るい赤は「元気」「情熱」を、暗く落ち着いた赤(ワインレッドなど)は「高級感」「大人っぽさ」を感じさせるというように、明るさ(明度)や鮮やかさ(彩度)によって印象は大きく変わります。

色ごとの早見表

「この色は暖色?寒色?」と迷いやすい色を、一覧にまとめました。

色分類補足
赤・オレンジ・黄色暖色火や太陽を連想させる色
青寒色水や空を連想させる色
緑・紫中性色暖色と寒色のちょうど中間。黄みの強い緑は暖色寄り、青みの強い緑は寒色寄りに感じられる
茶色暖色寄りの中性色赤みを含むため暖色に分類されることが多いが、彩度が低いため中性色として扱われることもある
白・黒・グレー分類対象外(無彩色)色みを持たない無彩色のため、本来は暖色・寒色の分類には含まれない。ただし黄みを感じる白は暖色寄り、青みを感じる白は寒色寄りに見えることがある

よくある質問

  • Q. 緑や紫は暖色?寒色?
    A. 緑や紫は、暖色にも寒色にも属さない「中性色」に分類されることが多い色です。ただし同じ緑でも黄みが強い緑は暖色寄り、青みが強い緑は寒色寄りに感じられるなど、隣り合う色の影響で印象が変わることがあります。
  • Q. 暖色と寒色を1つのデザインに混ぜてもいい?
    A. 問題ありません。ただし混ぜる場合は、どちらを主役にするかを決めておくと印象がまとまりやすくなります。例えば、全体の7〜8割を落ち着いた青(寒色)でまとめ、一番目立たせたい問い合わせボタンだけをオレンジ(暖色)にする、というように分量に差をつけると迷いにくくなります。より具体的な割合の考え方は色の黄金比(70:25:5の法則)の記事で解説しています。両方を同じくらいの強さで使うと、狙った印象が伝わりにくくなることがあります。

まとめ

暖色は赤・オレンジ・黄色など温かさを感じさせる色、寒色は青を中心とした涼しさを感じさせる色です。

暖色は「元気」「活発」、寒色は「落ち着き」「信頼」といった印象を与え、この考え方はWebデザインだけでなく、ファッションやヘアカラー、インテリアなど身近な分野でも幅広く活用されています。

サービスや商品が伝えたい印象に合わせて色の系統を選ぶことで、色選びに根拠を持たせられます。

ただし暖色・寒色の分類だけで判断せず、明るさや鮮やかさなど他の要素とあわせて全体の印象を考えることが大切です。

まずは、自分のスマホケースや文房具、部屋のカーテンなど身の回りのものが何色か、そしてそれが暖色・寒色・中性色のどれに当たるのかを観察してみましょう。

「なぜ自分はこの色を選んだのか」を意識するだけで、次にデザインや服、部屋の色を選ぶときの視点が変わってきます。

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