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UXとUXデザインについて学ぶ

デザイン

UX(User eXperience:ユーザーエクスペリエンス)という用語をよく聞くが、何なのかよく分からない。

そんな方のためにUXについてまとめました。

様々な業界で商品やサービスの開発にあたり、設計・開発に取り入れられています。

「UXデザインの進め方」についてもポイントを記載しています。

UXとは

UXとは、製品やサービスに対する「ユーザーの体験」を指しています。国際規格「ISO9241-210」で以下ように定義されています。

製品、システムまたはサービスを使用した時、および/または使用を予測した時に生じる個人の知覚や反応。

もう少し簡単に言うと・・・。

ユーザーが「製品」や「サービス」に対して、利用前→利用中→利用後までの全て期間に得られる「体験」や「感情」を指します。

利用中だけでは無い体験です。

UXをビジネスに取り込んで目指しているところは

ユーザーの体験(使いやすい、わかりやすいなど)を分析・「改善」をして、ユーザーの行動を「心地よく」実現することを目指してUXデザイン(設計)を行います。

ビジネスの世界では、満足度が上がれば売上にも直結するわけですね。

UXの構成要素

ユーザーの体験を指していると言う事は、抽象的でどのような要素が含まれるか例を見てみましょう。

以下の様に製品やサービスを利用する時に、ユーザーの感じ方への影響を与える事が考えられます。

  • 新規性
  • 品質
  • ユーザービリティ
  • 時間
  • ブランド
  • マーケティング

製品やサービス毎に他の要素も入ってくるでしょう。

UXデザインにあたっては、自分の固定概念を捨て去る努力が必要になります。

UXデザイン(設計)とは

UXデザインとは、以下のようなことが言えます。

ユーザーの考えを知り、行動行動やパターンなどを設計する行為

UXデザインの5段階モデル

ジェシー・ジェームス・ギャレット 氏が考案した概念によると以下の5層で構成されていると考えられます。

ユーザーのニーズに関する情報から具体的な形になるまでの設計階層です。

1戦略層
(strategy)
ユーザーニーズとプロダクト目的の設定
2要件
(scope)
ユーザーにとって必要なコンテンツ・機能の設計
3構造
(structure)
ユーザーが欲しい情報や使いたい機能にたどり着くための構造を設計
4骨格
(skeleton)
ユーザーが理解しやすいインターフェース設計
5表層
(surface)
ユーザーが視覚的に認識する部分の設計

UXデザイン進め方

「WEBサイトの制作の場合」を例に解説します。

WEB以外の場合、共通する部分もありますが、製品やサービスの性質に合わせた工程を取り組む事も考えてください。

UXを設計していく工程には、以下の「UX6D」があります。

運用までで終わりではなく、新しい課題やニーズを分析し、繰り返しループで改善を進めます。

調査(Discover)

  • フォーカスグループ
  • ユーザインタビュー/アンケート
  • ユーザビリティテスト(現行システムがある場合)
  • ギャップ分析
  • 要件の取りまとめ

定義(Define)

  • ブレインストーミング
  • ペルソナの設定
  • ストーリーボーディング
  • 要件定義
  • UX定義

デザイン(Design)

  • コンセプトデザイン
  • 機能デザイン
  • ワイヤーフレーミング
  • ビジュアルデザイン
  • プロトタイピング(ユーザービリティテスト含む)

開発(Develop)

  • UIの仕様設計(実装しながら仕様を固める)
  • UIの実装
  • コンセプトデザイン
  • ビジュアルデザイン
  • ユーザビリティテスト

デプロイ(Deploy)

  • UIの評価
  • コンプライアンスの確認
  • アクセシビリティのテスト
  • ユーザー向けトレーニング
  • 専門家による評価

運用(Drive)

  • ユーザビリティの確認
  • メンテナンスとサポート
  • 新しいニーズの分析

様々な業種で取り組まれれるUXデザイン

IT系の業種だけでなく、様々な業種でUXデザインが取り入れられています。

Webサイト

https://about.yahoo.co.jp/hr/linotice/20210831.html

アプリケーションソフト

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ハード系の製品

自動車

https://dime.jp/genre/813623/

ゲーム機

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UIとの関連が高いので、どうしてもUIと合わせた話題が多いですが、重要なところは「ユーザー目線」で設計・開発が取り組まれている事です。

関連用語との区別

概念が近い用語などがあり区別しにくい事があると思います。

どこに着目するかをまとめました。

UI (User Interface:ユーザーインターフェース)

ユーザインターフェースとは、人とモノの接点という意味です。

スマートフォンのアプリであれば、デザイン・画像・ボタン・テキストなど外観に関わる全ての情報をUIと捉えます。UXの向上に繋がる重要な要素です。UX=UIではないです。

ユーザビリティ

ユーザビリティとは、「使いやすさ」という意味です。

ユーザビリティが単純に使いやすさだけのに対して、UXは使いやすさを実現することで得られる「心地よさの体験」を追求します。

UXは、商品やサービスに「出会うまで」のプロセスも考慮していると設計しています。

「使用時の評価」にあたるユーザビリティより、該当範囲が広くなるイメージではないでしょうか?

HCD(Human Centered Design:人間中心設計)

HCDが目指しているは、「ユーザビリティの向上」です。

人間を中心にすえて、人間の要求に合わせることを優先して設計する概念です。

国際規格「ISO 9241-210」で定義されています。

UXは、上記のユーザービリティとの違いでも書いたように、もう少し広いの「体験」そのものを指しているということです。

デザイン思考

デザイン思考は、アメリカのデザインコンサルティングファームIDEO社によって、初めてビジネスに応用されました。

1)問題を発見して、2)ユーザーの課題を詳細に描き、3)解決策を探求して、4)解決策を試してみるといった流れとなります。

「UX」、「HCD」、「デザイン思考」はデザイン(設計)のプロセスとして多くの重なっている部分があります。

ユーザ(利用者、顧客など)にわかりやすいプロダクト・サービスを提供するためのものです。

一人の人が考案したものでは無いので、定義や表現がそれぞれ個別の考えらてます。

良いものを作るの目指すと似たような考えに行き着くと言う事だと思います。

情報設計(IA: Information Architecture)

誰でも理解できるよう、何をどのように配置するかを設計することです。

UXデザインの進め方で言うと調査(Discover)からデザイン(Design)の機能設計ぐらいまでの部分を表します。

UXデザインの5段階モデルで言うところの1.戦略層(strategy)から3.構造(structure)までです。

まとめ

  • UXは、製品やサービスに対する「ユーザーの体験」を指している。
  • UXデザインは、ユーザーの考えを知り、行動やパターンなどを設計する行為である。
  • IT系の業種だけでなく、様々な業種でUXデザインが取り入れられています。