ものづくりにおいて、「何を作ったら良い?」、「どんなモノが人々に好まれる?」といった悩みをおもちの方が少なくないと思います。
そんな時は、コンセプを設計するところから学ぶ事をおすすめします。
コンセプト設計について、進め方を解説します。
顧客や自社の「商品」や「サービス」を開発するにあたって、情報を整理し、コンセプトをまとめる事は、プロジェクトを正しい方向性へ導く判断の基準となります。
コンセプト設計の必要性
コンセプト設計とは、「商品」や「サービス」について、「誰に」、「何を」、「どのように」、「どんな目的」で提供するか?
そして、どんな成果を得たいのか?
といった「コンセプト」を定義して、プロジェクトの「方向性の明確化」や「プロジェクトメンバーの意識共有」を目的として設計します。
そもそもコンセプトって?
「コンセプト」といった用語について、イメージが抽象的な方も多いと思います。
ここで、「コンセプトとは何か?」について確認しておきましょう。
「商品」や「サービス」以外にも、様々な分野でコンセプトが定義されていると思います。
- 企業・事業コンセプト
- ブランドコンセプト
- 店舗コンセプト
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魅力的なコンセプトを聞くと、何を目指しているかイメージが沸きやすくなります。
顧客で興味のある事なら、「実際にどんなものなんだろう?」って気になりますよね?
逆に、コンセプトが、顧客のニーズからズレていると興味を持ってもらえないといった事になります。
コンセプト(concept)とは、
英語を直訳すると「概念」や「観念」のこと。
名詞形では、conceive(心に抱く)となります。
日本では以下ように用いられます。
終始一貫してブレることのない基本的な方向性を意味する。
Weblio辞書より
もう少し、具体的に説明すると
商品やサービスなどでは、「プロジェクトの対象物」の在り方と言えます。
例えば、婚活マッチングサイトになら
「近くの」、「同世代の」、「同趣味の」、「簡単に」などをキーワード(概念)を合わせる事で
あなたと「同世代」、「同じ趣味」の恋人が、簡単に近所で見つかる婚活サイト
のように婚活サイトの在るべき姿が定義できます。
そして、組み込んだ概念にユーザーの「ニーズ」で多く適合している事が大切です。
逆に言うと、
ニーズに合っていないコンセプトができてしまうと売り上げなどの目的が達成されない成果物を作る事になります。
先ほど出てきた、名詞のconceive(心に抱く)は、まさに「ユーザーの心が何を抱いているか?」とそれを「私たちが意図するか?」が一致する事が重要だと感じませんか?
コンセプトを定義する事によって、「誰のためにプロジェクトを進める」といった方向性がはっきりますね。
方向性が定まると、機能やビジュアル設計も進めやすくなります。
コンセプトの作り方
1)プロジェクトに内容について、関連キーワードを抜き出す。
プロジェクトの関連キーワードを抜き出すには、
プロジェクトの対象物に対する「事実」のキーワードと「ユーザーが求める感情」について、思いつくものを抽出するとよいです。
こらから作る製品に対して、
様々なユーザーにインタビューやアンケートを収集して、そこからキーワードを集めると質の良いキーワードが収集できます。
様々なユーザーがいますので、
専門用語できるだけ、誰でもわかる用語に置き換えるなど配慮をすれば、多くのユーザーに伝わりやすいコンセプトが作りやすくなります。
例
事実系キーワード:
同世代、同趣味、年収
感情系キーワード:
見やすい、簡単、わかりやすい、綺麗な
2)キーワードから表現すべきテーマを決める
テーマを決める前に
コンセプトと似ていて混同されやすいので、違い区別しておきましょう。
コンセプト: 「役立つ」、「感動する」など、「在り方」を決めることです。
テーマ:一つのキーワードに対する「演出」と考えれば良いです。
キーワード毎に様々なテーマを決めて、いくつかのテーマからコンセプト決めていく流れです
先程の婚活サイトからテーマの例を挙げると
- 同世代が見つかる婚活サイト
- 年収レンジから婚活サイト
- 簡単にマッチングできる婚活サイト
全てのテーマをプロジェクトに実装しようとすると、
機能が多くてわかりにくくなります。
ターゲットユーザーの求めるものに絞り込んで、コンセプトを固めていくと良いです。
3)テーマからコンセプトを書き出す
コンセプトは、「5W1H」という考え方で決定していくのがおすすめです。
What(何を) | どんな問題が解決できるのかの目的 |
Why(なぜ) | どんな価値を与えられるか? |
Who(誰が) | ユーザー像 |
When(いつ) | いつ利用するか? |
Where(どこで) | 「場所」「どういった環境」 |
How(どうやって) | どのような経路で知り利用する? |
ユーザー像としては、ペルソナの作成
ペルソナの行動を考えてカスタマージャーニーマップを作成
しておくと決めやすくなります。
デザインコンセプトがふさわしいのか判断する
作成したコンセプトが相応しいか判断する時、
マーケティングでよく使われる「3Cフレームワーク」を利用すると良いです。
「3C」が、すべて含まれてと成果物の成果が出やすくなります。
「3C」とは、以下を指しています。
- Customer(市場・顧客)のニーズ
- Competitor(競合)の強み・弱み
- Company(自社)の強み・弱み
ただし、3Cが絶対ではないです。
例えば、スマートフォンが世の中に出だした頃のように、元々そんなニーズに人々が気づいてない潜在的ニーズからのヒット商品もあります。
顧客からアンケートを取っても発想がないので、情報を集めにくい場合もあります。
集めたキーワードから発想の転換ができると競合が少ない分、とてつもないチャンスを掴めるかもしれませんね。
まとめ
- コンセプト設計は、プロジェクトの方向性の「明確化」、「共有」を目的とする。
- 「5W1H」という考え方で、コンセプトを決定していくのがおすすめである。
- 「3Cフレームワーク」の「3C」がすべて含まれてと成果が出やすい。