「一生懸命ブログを書いたのに、最後まで読んでもらえない」「資料の文字がギッシリしていて、読む前から疲れると言われた……」
そんな悩みをお持ちの方、実は「文章の内容」ではなく、「文字の並べ方」に原因があるかもしれません。
読みやすいデザインには、必ず守られている「行間(Leading)」と「行長(Line Length)」の黄金比があります。
今回は、プロも実践している「視線を迷わせないタイポグラフィの基本」を解説します。
Contents
1. 「行長」:1行を欲張らない
「行長」とは、1行あたりの文字数のことです。
画面を横いっぱいに使って文章を書いていませんか?
実は、人間の目がスムーズに追える1行の長さには限界があります。
- 日本語の理想:35文字〜45文字
- 欧文の理想:45文字〜75文字(半角)
なぜ長すぎてはいけないのか?
1行が長すぎると、読み終わって次の行の行頭(左端)へ視線を戻す際、目が「今どこを読んでいたか」を見失いやすくなります。
これを繰り返すと、読者は無意識にストレスを感じ、離脱の原因になります。
2. 「行間」:文章に「呼吸」をさせる
「行間」は、文字と文字の垂直方向の距離です。
ここを調整するだけで、文章全体の「明るさ」が変わります。
- 黄金比の設定:フォントサイズの 1.5倍〜1.7倍
例えば、文字サイズが 16px なら、行間(行の高さ)は 24px〜27px 程度が理想的です。
余白は「情報の仕切り」 行間が詰まりすぎていると、上下の文字が干渉し合い、脳が文字を形として認識するのに余計なパワーを使ってしまいます。
適度な余白は、読者にとっての「視覚的な休憩室」になるのです。
3. 重要!行長と行間の「切っても切れない関係」
行長と行間は、セットで考えるのが鉄則です。
ここが一番のポイントです。
【黄金の相関ルール】
- 行長が長い(幅広)なら ➜ 行間はより広くする
- 行長が短い(幅狭)なら ➜ 行間は少し狭くする
なぜなら、1行が長ければ長いほど、次の行へ視線をジャンプさせる距離が伸びるからです。
その際、行間が広いほうが「ガイド」の役割を果たし、迷わずに次の行へ着地できるのです。
4. 【実践】今日から使える設定チェックリスト
あなたのブログや資料を、以下の設定で見直してみてください。
- Webサイト(CSS)の場合
line-height: 1.7;前後を設定。最近のトレンドでは少しゆったりめの 1.8 も人気です。 - PowerPointなどのスライドの場合 デフォルトの「1.0」は詰めすぎです。「行間:1.2〜1.3」に設定するだけで、プロっぽい仕上がりになります。
- スマホ表示の確認 PCでは綺麗に見えても、スマホだと1行が短くなりすぎて行間がスカスカに見えることがあります。必ず実機で確認しましょう。
ツール別:理想の「行間・行長」設定ガイド
「理論はわかったけれど、具体的にどう設定すればいい?」という方のために、よく使われるツール別の設定目安をまとめました。
🌐 Webサイト・ブログ(CSS)
Webでは、ブラウザの幅によって行長が変わるため、「最大幅」と「行の高さ」をセットで指定するのが鉄則です。
- 行間(line-height):
1.6〜1.8line-height: 1.7;のように単位なしで指定するのがベストです。
- 行長(max-width):
600px〜800px- これ以上広くなると、1行の文字数が多くなりすぎて読みづらくなります。
📌 PowerPoint / Google スライド
プレゼン資料では、デフォルト設定のままだと文字が詰まって見え、圧迫感を与えてしまいます。
- 行間:
1.2〜1.3倍- 「行間のオプション」から倍率を指定します。デフォルトの「1.0」から少し広げるだけで、一気にプロっぽい「抜け感」が出ます。
- 行長: スライドの横幅いっぱいまでテキストボックスを広げないこと。左右に十分な余白(マージン)を持たせましょう。(スライド全体の幅に対して、左右それぞれ10%〜15%程度のマージン)
🩸 Figma / Adobe Illustrator / Photoshop
デザインツールでは、数値の扱いがより繊細になります。
- 行間(Leading):
140%〜160%- 自動(Auto)設定ではなく、パーセントやピクセルで明示的に指定すると、レイアウトが崩れにくくなります。
- 行長: テキストボックスの幅を調整し、1行が40文字程度に収まるようにコントロールします。
📄 Microsoft Word
ビジネス文書でも、少しの工夫で「読み飛ばされない資料」になります。
- 行間:
1.15〜1.2- 「1.0」だと少し窮屈、「1.5」だとスカスカに見えがちです。カスタム設定で微調整するのがコツです。
- 行長: 日本語の読みやすさを追求する場合、Wordでも1行あたり35文字〜45文字に収めるのが理想です。
まとめ:文字を「読ませる」のではなく「勝手に目に入る」状態へ
タイポグラフィを整える目的は、読者に「読む努力」をさせないことです。
- 行長を絞る(1行40文字前後)
- 行間をあける(1.5〜1.7倍)
- 幅が広いときは、さらに行間を広げる
この3点を意識するだけで、あなたの文章の完読率は劇的に向上します。
まずは、今書いているその記事の「行間」を少し広げることから始めてみませんか?


























