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HTMLのmarkタグとは?正しい使い方と他の強調タグとの違いを徹底解説!

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HTMLのmarkタグとは?正しい使い方と他の強調タグとの違いを徹底解説!

Webサイト上のコンテンツを制作する際、「ここが重要!」と読者の注意を引きたくなる場面は多くあります。

多くの人は、紙の資料に蛍光ペンで線を引くように、Web上でも同じようなマーキングができれば便利だと感じています。

HTMLの<mark>タグは、まさにこの「蛍光ペンでハイライトする」という役割を担う要素です。

しかし、HTMLには他にも<strong>タグや<em>タグといった強調系のタグが存在します。

これらと<mark>タグを混同して使ってしまうと、検索エンジン(Googleなど)への情報伝達や、視覚障害を持つ方々への情報伝わり方が不正確になってしまいます。

本記事では、HTMLの<mark>タグの正しい定義、他のタグとの意味論的な違い、そしてCSSを使った高度なデザイン方法までを徹底解説します。

markタグとは? Webページを「蛍光ペン」でハイライトする機能

<mark>タグは、その名のとおりテキストを「マーク」するためのHTML要素です。

これは、周囲の文脈において、特に関連性があるために参照・注目させたいテキストの範囲を示すために使用されます。

デフォルトでは、ほとんどのブラウザで背景が黄色で表示されるため、視覚的に「蛍光ペンを引いた」ような効果が得られます。

コード例:

HTML
<p>Webサイトの制作では、<mark>ユーザビリティ</mark>を第一に考える必要があります。</p>

表示例:

Webサイトの制作では、ユーザビリティを第一に考える必要があります。

❓ 問題提起: markタグの「ハイライト」は他の強調タグとどう違う?

<mark>タグを使う目的は、テキストを目立たせることです。

しかし、テキストを目立たせるタグには、<strong>タグや<em>タグなど、類似の機能を持つ要素が存在します。

これらの違いを理解しないと、HTMLのセマンティクス(意味論)を損なってしまい、SEO評価の低下やアクセシビリティの問題につながる可能性があります。

markタグの基本的な役割とブラウザでの見え方

<mark>タグの主な役割は「一時的な関連性」を読者に示すことです。

例えば、ユーザーが特定のキーワードで検索し、そのキーワードが記事内のどこにあるかを素早く見つける必要があるとき、<mark>タグはそのキーワードをハイライトするのに最適です。

これは、記事全体でその単語が「重要」なのではなく、「今、この文脈(検索)において関連性が高い」ことを示しているからです。

最重要ポイント!markタグとstrong・emタグの決定的な違い

タグ名役割(意味論)視覚的なデフォルト効果主な使用目的
<mark>関連性(一時的な注目)背景が黄色検索結果のハイライト、引用文中の注釈
<strong>重要性(セクション全体で重要)文字が太字重要な警告、記事の核心的な結論
<em>強調(文脈による口調の変化)文字が斜体伝えたいニュアンスを変える、強調したい言葉

この表が示すように、<mark>タグは、テキストの「重要度」や「強調度」を示すタグではありません。

あくまで、読者が特定の情報を素早く見つけるための「マーカー」として機能します。

✅ 解決策:markタグの正しい使い方と他の強調タグの使い分け

ここでは、それぞれのタグをどのような文脈で使うのが最も適切なのか、具体的な例を交えて解説します。

【markタグ】「一時的な関連性」を示す正しい使用シーン

<mark>タグが最も輝くのは、「特定の行動」の結果としてテキストがハイライトされる場合です。

  • 検索結果のハイライト: ユーザーが「HTML」で検索した場合、ページ内の「HTML」という単語を<mark>で囲む。
  • 引用文中の注目箇所: 引用した文章の中で、特に注目してほしい部分を指摘するためにハイライトする。

使用例:

HTML
<p>有名なスローガンに「<mark>ユーザーの立場に立つ</mark>」という言葉があります。</p>

(この文章が、今まさに読者が求めている情報に関連していることを示唆)

【strongタグ】「重要性」を示す場合

<strong>タグは、そのコンテンツ全体における「重要性」を強調したいときに使用します。

使用例:

HTML
<p>作業を始める前に、<strong>必ずデータのバックアップを取ってください。</strong></p>

(これは文脈に関係なく、常に実行すべき重要な行動である)

【emタグ】「強調」を示す場合

<em>タグは、文章を読む際の「抑揚」や「口調の変化」を伝えるために使用します。

使用例:

HTML
<p>私はそのアイデアを<em>試したくありませんでした</em></p>

(「試したくなかった」という部分に強い感情を込めていることを表現)

知らないと損をする!CSSでmarkタグを自在にデザインする方法

<mark>タグはデフォルトで黄色ですが、CSSを使うことで、よりモダンでデザイン性の高い蛍光ペン風マーカーを実現できます。

最もシンプルなのは、background-colorプロパティを使う方法です。

CSS
mark {
  /* シンプルな緑色のハイライトに変更 */
  background-color: #a4f5a4;
  /* 文字色も変更したい場合 */
  color: #333;
  /* パディング(余白)を追加するとより見やすい */
  padding: 0 5px;
}

蛍光ペン風マーカーを実現する応用テクニック(差別化要素)

さらに見た目を向上させるには、背景色を工夫します。

以下のコードは、下線が引かれているような、少し浮き上がった蛍光ペン風のデザインを実現します。

CSS
/* 蛍光ペン風(下線タイプ)を実現 */
mark {
  background: linear-gradient(transparent 60%, #ffe929 60%);
  padding: 0;
  /* 背景の繰り返しを無効化 */
  background-repeat: no-repeat;
}

注意点:markタグを誤って使わないためのポイント

markタグは「重要度」や「強調」を伝えるタグではない

前述のとおり、<mark>タグは視覚的に目立ちますが、これはSEO上の「重要度」を上げるものではありません。

本当に重要な情報には<strong>タグを使いましょう。

スクリーンリーダーへの配慮:

<mark>タグは視覚的なハイライトを提供するものであり、スクリーンリーダー(視覚障害者が利用する読み上げソフト)は、通常、特にマークアップの違いを伝えません。

マークされたテキストが本当に重要な情報であれば、視覚的な要素だけでなく、文言そのものを工夫する必要があります。

ソースコードの色分け(シンタックスハイライト)には使用しない

プログラミングのコードを表示する際に、キーワードや関数名などを色分け(シンタックスハイライト)することがありますが、これには<mark>タグを使うべきではありません。

シンタックスハイライトは、文脈での関連性ではなく、種類やカテゴリによって色分けしているため、意味を持たない汎用的な<span>タグをCSSと組み合わせて使うのが適切です。

✨ まとめ:markタグをマスターしてユーザーフレンドリーな文章を作成しよう

HTMLの<mark>タグは、Webサイトの情報を分かりやすく、そして瞬時に読者に伝えるための強力なツールです。

  • <mark>タグは「一時的な関連性」を示すマーカーである。
  • 重要性」を示す<strong>タグや「強調」を示す<em>タグとは、意味論的に区別して使用する。
  • CSSを活用すれば、デザイン性の高い蛍光ペン風ハイライトも簡単に実現できる。

これらのポイントを押さえることで、検索ユーザーが本当に知りたい情報を適切に提示し、検索エンジンにも正しく意味を伝えられる、ユーザーフレンドリーなWebコンテンツを作成することができます。

この<mark>タグを使って、あなたのWebサイトのコンテンツをより魅力的なものにしてください。

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