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VPNサービスは、カフェやホテルの公衆Wi-Fiでも通信を暗号化して、のぞき見されにくくするためのサービスです。
最近は「VPNが狙われた」「VPNからハッキングされた」というニュースも増え、VPNサービスを使って大丈夫なのか不安に感じた人もいるかもしれません。
この記事では、ニュースで話題のVPNと個人向けのVPNサービスの違い、VPNサービスでできること・できないこと、選び方を説明したうえで、おすすめのVPNサービス3つを比較します。
VPNサービスとは?ニュースで話題の「VPNのハッキング」との違い
まずはVPNサービスの仕組みと、ハッキングのニュースに出てくる「VPN」が何を指しているのかを整理します。
VPNサービスとは通信を「専用のトンネル」に通す仕組み
VPN(Virtual Private Network、仮想専用線)とは、インターネット上に自分専用の暗号化されたトンネルを作り、その中にデータを通す仕組みです。
トンネルの中身は暗号化されているので、同じWi-Fiにつないでいる他人や、悪意のあるWi-Fiの設置者から通信の中身を読み取られにくくなります。
たとえば、スマホにVPNアプリを入れて接続すると、スマホから出たデータはいったんVPN事業者のサーバーまで暗号化されたまま届き、そこから目的のWebサイトへ向かいます。
このとき、アクセス先のWebサイトからは、自分のIPアドレス(ネット上の住所のような番号)ではなく、VPNサーバーのIPアドレスが見えます。
個人向けのVPNサービスとは、このトンネルとVPNサーバーを月額制などで貸してくれるサービスのことです。
ハッキングのニュースで狙われているのは「企業のVPN機器」
ニュースで報じられている「VPNからの侵入」の多くは、企業や役所がテレワーク用に設置しているVPN機器が狙われたものです。
企業のVPN機器は、社外から社内ネットワークに入るための「入口」です。
そのため、機器の更新が遅れて脆弱性(セキュリティ上の弱点)が残っていたり、パスワードが漏れていたりすると、攻撃者に入口ごと使われてしまいます。
警察庁の調査でも、ランサムウェア(データを暗号化して身代金を要求するウイルス)の感染経路として、VPN機器が大きな割合を占めていることが示されています(警察庁「サイバー空間をめぐる脅威の情勢等」)。
一方、この記事で紹介する個人向けのVPNサービスは、自分の通信を外から見えにくくするためのもので、社内ネットワークへの入口とは役割が違います。
同じ「VPN」という言葉でも、ニュースの話がそのまま個人向けVPNサービスの危険性を意味するわけではありません。
| 企業のVPN機器 | 個人向けのVPNサービス | |
|---|---|---|
| 目的 | 社外から社内ネットワークに入る | 自分の通信を暗号化して見えにくくする |
| 管理する人 | 企業・組織の情報システム担当 | VPN事業者(利用者はアプリを入れるだけ) |
| ニュースで多い被害 | 脆弱性や漏れたパスワードを使った社内への侵入 | ―(ただし事業者選びは重要) |
VPNサービスでできること・できないこと
VPNサービスは通信の「通り道」を守る道具で、あらゆる攻撃を防げるわけではありません。
公衆Wi-Fiを使うときの基本は、偽のWi-Fiにつながないことと、正しいURLで「https://」から始まるHTTPS通信をしているか確かめることです(総務省「無線LAN(Wi-Fi)の安全な利用(セキュリティ対策)について」の公衆Wi-Fi利用者向けマニュアル)。
HTTPSはWebページの中身を暗号化してくれますが、どのサイトにアクセスしているかや、アプリの通信までは利用者が確かめきれません。
VPNサービスは、端末から出る通信をまとめて暗号化するので、HTTPSに加えるもう一段の対策として役立ちます。
反対に、偽サイトにパスワードを入力してしまう被害(フィッシング)や、怪しいファイルを開いて感染するウイルスは、VPNを使っていても防げません。
- できること: 公衆Wi-Fiでの通信の盗み見を防ぐ、アクセス先から自分のIPアドレスを隠す、海外から日本のIPアドレスで接続する
- できないこと: フィッシング詐欺を見抜く、ウイルス感染を防ぐ、ID・パスワードの使い回しによる乗っ取りを防ぐ
VPNはOSやアプリのアップデート、パスワード管理、二段階認証と組み合わせて使う「対策の一つ」と考えておくのが安全です。
失敗しないVPNサービスの選び方
VPNサービスを使うと、自分の通信がVPN事業者のサーバーを通ることになります。
だからこそ、料金の安さよりも「信頼できる事業者かどうか」を最初に確認します。
運営会社とノーログポリシーを確認する
最も大事なのは、運営会社がはっきりしていて、通信の記録を残さない方針(ノーログポリシー)を公表していることです。
VPN事業者は、その気になれば利用者の通信先を記録できる立場にいるからです。
運営会社名や所在地が書かれていない無料VPNアプリは、通信データを広告などに使われるおそれがあるので避けましょう。
公式サイトで「運営会社」「プライバシーポリシー」「ノーログ」の記載を確かめてから契約するのが基本です。
使う目的に合った接続先とサポートがあるか確認する
次に、自分の使い方に合った接続先の国と、困ったときのサポートがあるかを確認します。
海外旅行や出張で日本のサービスを使いたいなら日本のサーバーが必要ですし、初めてで設定に不安があるなら日本語サポートがあると安心です。
スマホとパソコンの両方で使いたい場合は、同時に接続できる台数も見ておきましょう。
返金保証やお試し期間で実際の速度を確かめる
VPNは暗号化やサーバーの経由のぶん、通信速度が遅くなることがあります。
速さは住んでいる地域や回線によって変わるので、返金保証やお試し期間を使い、自分の環境で動画やWeb会議が問題なく使えるかを試すのが確実です。
保証の条件(対象プラン・申請方法)はサービスごとに違うので、申し込み前に公式サイトで確認してください。
おすすめVPNサービス3選を比較
ここからは、上の選び方を満たすVPNサービスを3つ紹介します。
料金やキャンペーンは時期によって変わるため、最新の内容は各公式サイトで確認してください。
| NordVPN | MillenVPN | セカイVPN | |
|---|---|---|---|
| 運営会社 | Nord Security(海外) | アズポケット株式会社(日本) | 株式会社インターリンク(日本) |
| 向いている人 | 接続先の国の多さ・機能を重視する人 | 日本語で手軽に始めたい人 | 海外から日本のサービスを使いたい人 |
| お試し | 30日間返金保証 | 30日間返金保証 | 初回の無料お試し期間あり |
NordVPN:接続先の国が多く機能も充実
NordVPNは、世界100か国以上にサーバーを持つ海外の大手VPNサービスです。
ノーログポリシーについて外部の監査を受けていることを公表しており、アプリやサポートは日本語にも対応しています。
接続先の選択肢が多いので、出張や旅行でいろいろな国に行く人や、VPN以外のセキュリティ機能もまとめて使いたい人に向いています。
30日間の返金保証があるので、まずは自分の回線で速度を試してみましょう。
NordVPNMillenVPN:日本の会社が運営する手軽なVPN
MillenVPN(ミレンVPN)は、レンタルサーバー「mixhost」も手がける大阪のアズポケット株式会社が運営するVPNサービスです。
日本の会社なので、申し込みからサポートまで日本語で完結します。
アプリを入れて接続ボタンを押すだけで使えるので、公衆Wi-Fiやテレワークの通信を手軽に守りたい人に向いています。
対象プランには30日間の返金保証があります。
MillenVPNセカイVPN:海外から日本のサービスを使いたい人向け
セカイVPNは、1995年からインターネット事業を続ける株式会社インターリンクが運営する、日本のVPNサービスです。
日本を含む世界10か国のIPアドレスから接続先を選べます。
海外旅行や海外赴任中に、日本でいつも使っているWebサイトやアプリにアクセスしたい人に向いています。
初めての人向けに無料のお試し期間が用意されているので、出発前に試しておくと安心です。
セカイVPNVPNサービスのよくある質問
VPNサービスを使い始める前によく出てくる疑問に答えます。
ニュースを見て不安です。個人でVPNサービスを使うのは危険ですか?
報道されている侵入の多くは企業のVPN機器が狙われたもので、個人向けのVPNサービスを使うこと自体が危険になったわけではありません。
ただし、運営会社が不明なVPNアプリを使うと、通信を事業者に見られるリスクがあります。
運営会社とノーログポリシーを確認し、アプリを最新の状態に保って使いましょう。
無料のVPNアプリではだめですか?
運営会社がはっきりしない無料VPNアプリは、おすすめしません。
サーバーの運営にはお金がかかるので、無料の場合は広告や利用者のデータで収益を得ている可能性があるからです。
お金をかけずに試したいなら、有料サービスの返金保証やお試し期間を使うのが安全です。
自宅のWi-FiでもVPNは必要ですか?
自宅のWi-Fiが暗号化(WPA2やWPA3)されていて、パスワードを他人に教えていなければ、必ずしも必要ではありません。
今はほとんどのWebサイトがHTTPSで通信を暗号化しているので、まずはルーターの設定とソフトの更新を優先しましょう。
VPNが特に役立つのは、誰が管理しているか分からない公衆Wi-Fiを使う場面です。
VPNで海外の動画配信サービスを見てもいいですか?
動画配信サービスの多くは、利用規約で配信地域を限定しています。
VPNで地域制限を回避すると規約違反になり、アカウントが停止される場合もあるので、使う前に各サービスの規約を確認してください。
まとめ
VPNサービスは、公衆Wi-Fiなどで自分の通信を暗号化し、のぞき見されにくくするためのサービスです。
ニュースで話題の「VPNのハッキング」は主に企業のVPN機器が狙われたもので、個人向けのVPNサービスとは役割が違います。
- 選ぶときは、料金より先に運営会社とノーログポリシーを確認する
- 接続先の国・日本語サポート・同時接続台数が使い方に合っているかを見る
- 返金保証やお試し期間で、自分の回線での速度を確かめる
まずは、次に公衆Wi-Fiを使う予定(出張・旅行・カフェでの作業など)を思い浮かべて、そこで使えそうなサービスを1つ選び、お試し期間で速度を確かめてみましょう。


























